top of page
執筆者の写真ハンガリー語入門講座

(終了レポート)11月 第2期 第2回 入門講座『「本心で」語るハンガリー -- ヨージェフ・アティッラ文学交流会』

Jó napot kívánok! こんにちは!

11月23日(火・祝)は、初めてハンガリー文学を楽しめる交流イベントをお届けしました!ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

以下は講座レポートです。


今回は20世紀の大詩人ヨージェフ・アティッラ(József Attila)の詩を手に取り、奥深くて美しい言葉の世界に飛び込んでみました。蹴上の照紅葉に囲まれて、お客さんとスタッフで輪に座り、お互いの感じ方、捉え方に耳を傾けつつ、ゆったりとした時間を分かち合いました。詩人の原作を音読し、ハンガリー語のリズムや特徴的な韻文を楽しむだけではなく、日本初公開の和訳にも触れました。


幼い頃から繊細で、32歳で(!)亡くなったヨージェフ・アティッラは茨の道のような人生を歩みました。ですが、胸の裂ける思いも、美しい感性も恐れず歌にしたからこそ、その言葉は国境線や時を超え、無数の人の心に響き続けています。

"本心で"生きるこの詩人の姿を3編の詩を通じて、遠い現在から見届けて参りました。3編とも彼の私生活に深く関わるものですが、人間に共通する想いの描写でもあり、参加者も様々な意味で共感を覚えました。


1.「Tiszta szívvel」(本心で)

詩人の大学時代に公開され、真心から届けた詩。物議をかもす内容などのため、教師になるための勉強をしていたヨージェフ・アティッラは当時の大学の先生に教師の道を阻まれました。


2.「Születésnapomra」(誕生日に贈る詩(うた) / ことほぎ) 

32歳の誕生日に、ある喫茶店の片隅で書いた詩。この歌の中では教師になれなかった悔しい過去を振り返り、詩人としての心の強さを訴えます。こちらの詩では、二種類の和訳を読み比べ、訳者の捉え方の違いの面白さを味わいました。


3.「Mama」 

自分の母親を幼い時期に失い、彼女へ思いをめぐらせる詩。感動の涙を誘うものです…


ヨージェフ・アティッラの詩を読むたびに一人ではないことを思い出させられます。時代を超えて、心からの思いを届かせてくれるこの詩人に触れて、印象的でした。

あなたは彼の詩を読んで、どう感じるでしょうか。いつかぜひ聞かせてください。


それでは、皆様、良い年をお迎えくださいませ!

Mindenkinek boldog új évet kívánunk!



参加者の声


「つらい思いをしながら、それを抑え、自分の中に沈ませたのではなく、詩の形にしたヨージェフ・アティッラは、国民に強く生きる力を与えてくれた存在であると感じました。ハンガリーの学校でも学ぶ有名な詩人の傑作に触れて、ハンガリー文学への素敵な入門となしました」 


「講座終了後には詩のことやJózsef Attila に思いを馳せていました。2人の訳者の違いやハンガリー語の詩の韻文の細やかさは読んでいてとても面白かったです」


「ヨージェフ・アティッラが喫茶店の片隅で詩を書いている情景が印象的でした。心の中と、その環境を想像しました」


「詩はそれぞれが色んな感じ方をしていたのが印象的でした。みなさんの朗読が心に響きました」


「Régóta érdekel a fordítás. Jobban megértettem a magyar és a japán nyelvet. Köszönöm mindenkinek. / 以前から翻訳に興味がありました。ハンガリー語と日本語についてさらに理解を深めることができました。皆さまありがとうございました」


「ご参加のみなさんもスタッフも積極的に交流の輪に入っていて、リズムや内容についてたくさんの感想を聞くことができてよかったです」


「文学という、一人一人の感じ方、捉え方が異なる分野なだけに、その人の人生観や物の見方などを少し知ることができて面白かったです」



 

この講座は終了いたしました



日  時:11月23日(火・祝)

受付開始:13:30 (オンラインの方は13:40よりお入りいただけます)

時  間:14:00~16:00

場  所:kokoka京都市国際交流会館 3階 第3と第4会議室

料  金:1,000円(税込)


※これまでに当講座、イベントにご参加いただいたことのある方は800円(税込)です。

※満18歳未満の方は無料ですので、申込フォームの備考欄にご記入をお願いします。

※障がい当事者のお客様一人につき3人まで介助者を無料とさせていただきます。


ガイド(講師)

パパイ・エステル Pápai Eszter


心の奥底から湧いてくる、誰にも話せぬ痛み。誰も気づかぬ自分の無邪気さ…

そういうことを「本心で」語ったことはありますか。


20世紀ハンガリーの大詩人ヨージェフ・アティッラの詩を通じて、ハンガリー文学の心を動かす美しさに触れてみます。ヨージェフ・アティッラの涙を誘うほど赤裸々な歌声(うたごえ)をハンガリー語と日本語でお届けします。


原作の響きを楽しみながら、詩に基づいた話し合いやゲームを通して、「本心で」生きることを体験します。


「本心で」生きるとは…?

それは、あなたが定義するものです。


予約申込はこちらから


<教室受講をご希望の方>

感染症拡大防止の観点から、定員を限定させていただいております。ご了承ください。(2021.11.2追記)




閲覧数:266回0件のコメント

Comments


bottom of page