Sziasztok! Hogy vagytok?
みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
さて、4月30日(土)ゴールデンウィーク真っ只中に、第2期入門講座第5回「色とりどりのハンガリー語 -- コストラーニ・デジェー文学交流会」が行われました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
それでは早速、レポートをお届けします。
講座前半は、コストラーニ・デジェー(Kosztolányi Dezső István Izabella)の人生についてお話しを聞き、印象を語り合う時間となりました。コストラーニは詩人・小説家・ジャーナリストと多様な文章を書く人でした。彼の生きた時代はハンガリーという国のあり方が変化する激動の時代です。また、彼はエスペラント語やドイツ語、フランス語など様々な言語を話すことができ(ドイツ語などから日本語の詩も翻訳していたそうです!)、奥さんやいとこ、友人といった彼のまわりの人も物書きでした。そんな背景がコストラーニの多彩さと関係していたのかもしれません。
参加者の方からは、写真から芸術家的な雰囲気が出ている、お茶目な印象を受けるという第一印象が聞かれ、講座前半終了後には、自分というものを強く持っている人だと感じたといった声が聞かれました。
講座後半は、いよいよコストラーニの”Mostan színes tintákról álmodom”(日本語訳:今、とりどりのインキを夢に見る/インクの彩る夢をみる)を聴き、語り合いました。ハンガリー語での朗読の後には、リズミカル、韻を踏んでいる、japán(日本)が出てくる(!)、よどみなく流れるようだといった感想が挙がり、みなさんハンガリー語の響きを楽しんだ様子でした。
詩の中には黄色・金色・銀色・青銅色・青色などなど、とりどりの色が現れます。それらの色をもとに参加者同士でペアになって色事典をつくり、「これは何色でしょうか?Ez milyen színű?」と尋ねました。詩の中で夢見る主人公のように、みなさんと色遊びに夢中になった時間でした。
また、二つの日本語訳を鑑賞し、その特徴や印象を語り合い、登場する色は何を表すのか考えるアクティビティもありました。一方の訳は3行ずつでリズム感がある、絵本のよう、もう一方は説明的・丁寧でわかりやすい、とそれぞれ違った個性や雰囲気があり、感想も盛り上がりました。色の解釈としては、特に黄色、金色、赤色に注目が集まり、参加者の方々が多様で魅力的な解釈をお話ししてくださいました。
アフタートークでは、講座や詩に関する味わい深い感想が参加者のみなさんから聞こえ、コストラーニ自身や詩への考察がさらに深まる時間となりました。私も自身の世界が広がり鮮やかさが増したように思います。
詩だけに着目するのももちろん面白く、さらにコストラーニの人生と照らし合わせると、違う側面が見えてきて、何度も楽しめる作品だと感じます。
それでは、またみなさまとお会いできることを楽しみにしています。
Köszönöm szépen!
Minden jót!
Sziasztok!
この講座は終了いたしました。 日時:2022年4月30日(土)
受付開始:13:30 (オンラインの方は13:40よりお入りいただけます)
時間:14:00~16:00
場所:kokoka京都市国際交流会館 第3・第4会議室
料金:1,000円(税込)
※これまでに当講座、イベントにご参加いただいたことのある方は800円(税込)です。
※満18歳未満の方は無料ですので、申込フォームの備考欄にご記入をお願いします。
※障がい当事者のお客様一人につき3人まで介助者を無料とさせていただきます。
ガイド(講師)
パパイ・エステル Pápai Eszter
みなさんは子どもの頃に白昼夢を見ていたのか覚えていますか。
20世紀ハンガリーの詩人・小説家・ジャーナリストであったコストラーニ・デジェー(Kosztolányi Dezső)は色とりどりの墨について空想していた……
と有名な詩に書いています。
ハンガリーでは子どもたちも学校でよく触れるこの懐かしき詩は「色」への扉そのものです。
今回のイベントでは、コストラーニの美しい言葉の連なりを通じてハンガリー語の異郷の響きを味わい、和訳から立ち現れる自由なる子ども心に立ち返ります!ゲームやディスカッションなどを楽しみつつ、詩人の言葉や人生だけでなく「色」にまつわるハンガリー語にも触れ、交流を深めます。
「色」の世界を一緒に探検してみたい方、心よりお待ちしております!
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感染症拡大防止の観点から、定員を限定させていただいております。ご了承ください。
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